大手企業の副業×二拠点居住を可能にする運用モデルの実証調査

大手企業の副業×二拠点居住を可能にする運用モデルの実証調査

公開日2026年7月16日

取組事例の概要

■取組の目的
二地域居住の本格普及には、人口・経済影響力のボリュームゾーンである大手企業勤務者が、本業を保ちながら地域企業や自治体プロジェクトに継続的に関与する流れを構築することが鍵となる。本事業は、地方移住の促進ではなく、大手企業勤務者が副業として地域団体に関与し、その活動を継続的に支える形で二拠点居住が成立する構造を実証的に確立することを目的とする。
その実現には、国土交通省「全国二地域居住等促進官民連携プラットフォーム」の専門部会である担い手人材部会(部会長:株式会社Another works)において継続的に議論されてきた、大手企業勤務者の二拠点居住が進まない「6つの障壁」を、本共同事業体による実地検証を通じて実証的に解明し、各障壁の解消策を体系化することが不可欠である。本事業は、この6つの障壁の解消策の体系化を通じて、二地域居住等促進法の社会実装を加速させることを目的とする。

【担い手人材部会で整理された6つの障壁】
■企業側の3障壁
・制度:就業規則、労務管理、情報セキュリティ等の運用条件が未確立であり、企業がリスクを判断できないため社員を送り出せない。
・文化・社風:社員が地域に関与することへの上司・同僚・取引先の理解醸成、人事評価上の位置づけが不明確。
・企業戦略:人的資本経営・地域貢献・事業創出といった企業戦略の中で、社員の地域関与をどう位置付けるかの方針が確立されていない。
■社員側の3障壁
・マインドセット:本業を持ちながら地域に関与することへの心理的障壁、副業・二拠点居住への踏み出しに必要な動機形成。
・スキルの言語化:自身の専門性を地域への貢献内容として具体化・翻訳する力の不足。
・適切なネットワークの構築:地域側の受入主体(特定居住支援法人・地域企業)との接点形成、信頼関係の構築。
本事業は、これら6つの障壁について、参画大手企業勤務者が実際に地域団体のプロジェクトに関与する実稼働の場を通じて課題を調査し、その解決策を体系化することで二地域居住の促進を目指す。

■取組の概要
本事業は、国土交通省「全国二地域居住等促進官民連携プラットフォーム」担い手人材部会の関係団体が連携して行う。
代表団体である株式会社Another worksに、株式会社パソナJOB HUB、東京海上日動火災保険株式会社、NTT東日本株式会社が構成員として加わり、同部会で議論されてきた6つの障壁を、当事者である構成員自らが中心となり実証する。
実証フィールドは、同部会に関係する協力地域4自治体(北海道厚真町、新潟県佐渡市、長野県塩尻市、鳥取県北栄町)とし、その特定居住支援法人と連携し地域連携を深める。

【担い手人材共同事業体構成】
・代表団体:株式会社Another works(厚真町、佐渡市の特定居住支援法人/担い手人部会の部会長)
・構成員:株式会社パソナJOB HUB(北栄町の特定居住支援法人)
・構成員:東京海上日動火災保険株式会社
・構成員:NTT東日本株式会社

【実証地域と地域連携先(特定居住支援法人)】
・北海道厚真町:株式会社Another works
・新潟県佐渡市:一般社団法人佐渡共生推進機構/株式会社Another works
・長野県塩尻市:NPO法人MEGURU
・鳥取県北栄町:株式会社パソナJOB HUB

【参画各社が担う役割】
参画各社は、それぞれの固有の強みや既存制度を活かして本事業に貢献する。
・株式会社Another works:担い手人材部会の部会長。代表団体として全体の調査統括及び、厚真町・佐渡市の特定居住支援法人としての二地域居住の受入機能を担う。
・株式会社パソナJOB HUB:株式会社パソナをはじめ大手企業とのネットワークを活かした更なる二地域居住推進企業数の拡大と副業マッチングに向けた現地フィールドワークの実施、北栄町における特定居住支援法人としての二地域居住の受入機能を担う。
・東京海上日動火災保険株式会社:社員への案内、プログラム参加、保険業界に先駆けた副業推奨企業として、保険的リスク補完の検討等を担う。
・NTT東日本株式会社:社員への案内、プログラム参加、「地域エバンジェリスト制度の運用知見を活かした調査設計補助を担う。

【実証の3ステップ(全体像)】
本事業は、課題発掘から稼働・調査までを以下の3ステップで構成する。
Step1|地域企業の課題の掘り起こし
各協力地域の特定居住支援法人が、地域企業・自治体等へのヒアリングを通じて、副業人材の活用余地のある課題を発掘・整理する。
Step2|大手企業勤務者への案内とマッチング
共同事業体および参画企業がつながりを持つ大手企業群へ直接アプローチし、所属企業の事前承認を経た希望社員と地域案件をマッチングする。
Step3|地域活動の開始と並行調査の実施
参画社員が業務委託または副業形態(無償・有償併用)で地域企業や自治体プロジェクトに関与する。実稼働を通じて企業側障壁・社員側障壁の双方を実証調査する。本期間中の参画社員の労務は、特定居住支援法人内のコーディネーターが業務のたびに所属先へ報告することで、安心した地域活動の実施体制を確保する。

【期待される成果規模】
本事業は単なる事例収集ではなく、全国展開可能な体系的成果を生むため、協力地域4地域で下記成果を目指す。
・マッチング件数:50件
・参画大手企業数:5社
・実証参加社員数:50名
また、実証結果は、担い手人材部会で作成中の企業向けガイドラインの改訂を含む4点を成果物として体系化し、全国の自治体・企業・特定居住支援法人に展開し、下記のように次年度以降の目標年展開する。
・令和9年度:マッチング件数100件、連携する特定居住支援法人数(連携地域数)10地域
・令和10年度:マッチング件数200件、連携する特定居住支援法人数(連携地域数)20地域

取組事例詳細

資料ダウンロード

  • 06_【概要資料】大手企業の副業×二地域居住を可能にする運用モデルの実証調査
  • 06_【応募申請書】大手企業の副業×二地域居住を可能にする運用モデルの実証調査
  • 先導的事例

    実施地域

    北海道厚真町 新潟県佐渡市 長野県塩尻市 鳥取県北栄町

    実施年度

    令和7年度

    カテゴリ

    #兼業・副業・起業・就業#官民連携