
公開日2026年7月16日
①取組の目的
令和6年の広域的地域活性化法改正により創設された「特定居住支援法人」制度は、施行後5年で600法人の指定が目標とされている。令和7年3月末時点では、いくつかの法人がすでに指定を受けて活動を始めている。現時点でみえてくるのは、大きく二つの型である。一つは、航空・鉄道などの全国プラットフォームを活用して、都市から地域へ希望者を送り出す広域送客型。もう一つは、地域振興公社やNPOなど、地域に根ざして暮らしを支える地域支援組織型である。
両者にはそれぞれの強みがある。一方で、地域の中で住まい・なりわい・コミュニティを横断しながら多様な主体を束ね、両者をつなぐ役割を担う法人については、制度が始まって間もないこともあり、ロールモデルの蓄積がこれからの段階にある。
本取組は、大分県日出町を舞台に、不動産事業者を母体とする特定居住支援法人が、地域の中で多様な主体をつなぐ役割をどう担えるかを実証する。地域内ステークホルダーの役割設計と連携体制の構築を通じて、地方小都市というスタンダードな条件のもとで連携モデルを組み立て、他の地域でも参考にできる形にまとめる。これによって、特定居住支援法人の裾野を広げることに貢献する。本調査は、地域内ステークホルダーの役割設計と連携体制の構築にフォーカスすることで、補完的に機能させる。
②取組の概要
(ⅰ)日出町において、二地域居住が増えるための6要素(①住まい/②なりわい/③コミュニティ/④諸費用負担/⑤情報・相談/⑥制度・接続)を整理し、各要素を担う地域内ステークホルダーを特定・役割設計する。
(ⅱ)設計した各ステークホルダーとの連携体制を構築し、マッチングコーディネートを実践する。実践では「スキル×地域課題対応表」「二地域居住者ニーズデータベース」「仕事切り出しマニュアル」をツール化して活用する。
(ⅲ)実証プロセスと成果を「不動産事業者を母体とした特定居住支援法人 地域内連携モデル ―地方小都市スタンダードケース」として報告書化し、全国の特定居住支援法人の裾野拡大に資する横展開素材とする。
(ⅳ)全国の指定済み特定居住支援法人を対象とした地域