
公開日2026年7月16日
①取組の目的
都市部のスキルを持ったシェフ・ソムリエ・バリスタなどの人材の地域の二拠点活動を促進する。
現在、香川県三豊市ではここ5~6年で100プロジェクト・40社以上の立ち上げ、地域内で30億円以上の地域内事業者の投資により、宿泊施設や飲食店などが増えてきている。一方で地域の事業者だけの資金だけでの調達にも限界がある中、2025年には、瀬戸内ビレッジ社が運営する地元11社でつくったホテル・URASHIMA VILLAGEを、地域で成功した事業の不動産をオフバランスして、地域内外の方が”株主”となり、地域事業の応援団になる仕組み(ローカルIPO)を生み出し、1.1億円の資金を調達している。関係人口の次の株主人口という形で様々な地域外の人々の関わりしろを生み出してきた。2026年には、商店街の開発に向けて、250名近く2500万円近くの資金調達を行い、関わる人たち全員でアイディア出し、送客などプレーヤーにもなるというモデル(DAO)の身の丈商店街プロジェクトをスタート。すでに出資者の6割が首都圏居住者となるような関係・株主人口の受け皿の型ができつつある。
一方で地域が抱える次の課題は、プレーヤーの数の不足である。
観光客や移住者も増えている中、地域の事業者の投資や、空き家を改装するスキルはありながらも、実際の事業がスタートしたときに、現場に立ち、高いスキルを提供するプレーヤーがまだまだ圧倒的に少ない。アルバイトスタッフなどの人材は地域で確保できるが、スキルがあるシェフ、ソムリエなどの技術提供者が不足している。
一方、都市部では多くのシェフや若手シェフが、長時間労働や高い家賃などの固定費で疲弊している中、二拠点としてのセカンドハウスを持つように、もう一つの地域の拠点としてのレストランをシェア型で持ってもらうという取組をこの夏よりスタートする。ハード整備などの投資は終わっている中で、都市部の若手シェフへの認知と、実際の三豊市へ訪問してその後定期的に通い続けて、1週間~1か月単位での営業をしてもらう仕組み作りを作り上げる。地域にスキルを持ったシェフが多く訪れることで、そのアシスタントに地域の若手などに関わってもらうことで、地域全体のスキルの底上げにもつなげることができる。
また、DAO型ですでに150名以上の都市部の株主人口がいることから、その方々にもシェフが変わるごとにも地域に再訪したり、その人たちが地域で独立する際の資金調達にもつなげる。
今回は、都市部の人材を送客する側としてのJR西日本などとも連携することで、通常都市部でリーシングしているデベロッパーのネットワークと連携した人材が回遊するエコシステムを構築する。
②取組の概要
現在の地域側の外食における課題
・技術のあるサービス提供ができる人材不足
・上記により店舗数が足りていない。三豊市仁尾町には父母ヶ浜に年間50万人に来ているが、夜間まで営業する外食店舗が5~6店しかない。
・1棟貸しの高価格帯の宿が増えている中、それに対応するレストランが作られていない。
・有名シェフなどの一過性のイベントではなく、定期的に運営している仕組みが必要。
都市部のシェフからの課題
・都市部の家賃の高騰で、二店舗目などの資金的余裕がない。
・地域の産品をつかうなどの取組をしたくても地域に行く機会がない。
・一部のトップシェフは行政から声が掛かることもあるするが、若いうちから地域の食材に触れる機会がない。
・若手シェフが都市部で独立するには資金的に厳しい。
・都市部だと固定費が高いために長時間労働になり、若手がやめてしまう。
・地方での食のイベントなどでは調理環境が整っていない。
(2)具体的な実施内容(次年度以降の取組予定についても記載すること)
・地方での食のイベントなどでは調理環境が整っていない。
これらの地域と都市の課題を解決する形として、”セカンドレストラン”という業態を開発。1週間~1か月単位で、都市部の人気レストランの若手シェフなどが地域で挑戦ができるスキームを構築する。
ポイントは、一定期間を運営することで、しっかりと地域での売り上げを上げて、渡航費をシェフも稼ぎ、地域食材と出会い、独立後の運営のイメージもつかめるシステムになっていること。
地域側からも定期的に才能のあるシェフたちがチャレンジに来るので、マンネリせずに楽しむことができる。観光客にとっても、地域での食事の課題が解決となる。
これらを実現するために具体的に今年度の取組は以下の通り。
1,都市部での若手シェフへのこの取組の認知のための都市部でのイベント
2,実際に三豊に来てレストランや、生産者、町のプレーヤーたちに会ってもらい、これから通い続けるためのきっか
けづくりのモニターツアーの実施
3,地域の市民やプレーヤーの人たちにも取組を理解してもらうローカルサイドでのイベントの実施
4,シェフだけでなく、そのファンを含めて出資メンバーとして、コミュニティ化を図ることで、人を育てる仕組みに仕上げる
今回のコンソーシアムのメンバーである瀬戸内ビレッジ株式会社は、昨年、日本航空株式会社と国土交通省の二地域居住促進実証事業においても、現地側の連携パートナーとして参画した知見を有している。この実績を活かし、今回の事業においても集客面でコンソーシアムの中核的な役割を担う。